そして湾岸道路をはさんだザウスの反対側に、日本最大のショッピングセンターといわれる「船橋ららぽーと」がある。東京側には「そごう」、千葉側には「ダイエー」が店を構え、その間約2〜300mほどの廊下を大きくしたような建物(しかも1Fと2Fに分かれている)の中に専門店街がひしめきあっている。また、この廊下とは別の建物の「ららぽーと南館」には映画館や食品街もある。
これだけのレジャー施設がそろっていれば、当然のように休日には人でごった返す。しかも、専門店の集まりだから、ある特定の品物を買うとなると、あっちこっちの専門店をはじごする羽目になる。品揃えは豊富だが、優柔不断な人間にとっては、自分で自分をたらい回しにしてしまう恐るべき場所に変貌する危険がある。
とはいうものの、わが家にとって「ららぽーと」へ行くのは楽しみの一つである。満ちゃんの好きな「セオサイクル」でトライアスロンバイクの部品を探したり、「そごう」の4Fにある、T-ZONEでパソコンのソフトを探したり、ゆうこの好きなハーブのお店があったり、はるちゃんの好きな「アンパンマン」の乗り物が置いてあったりするからである。
ある日、いつものように「ららぽーと」に出かけた。お目当ては満ちゃんの通勤用ディバッグ。ただし、満ちゃんには、チャックで開けるのはダメ、ヒモで結ぶのがほしい、という変なこだわりがあった。しかし、ディバッグといえばチャックで開けるのが主流。おかげで、「ダイエー」→「専門店×4〜5件」→「そごう」、と自分で自分をたらい回しにしてしまった。
さいごの「そごう」かばん売り場ではもうクタクタ。どこかで休むことにした。幸いに、かばん売り場のある4Fにはちょっとしたレストラン街がある。しかし、「そごう」自体かなり年期のはいった建物なので、レストランも高度成長期を連想させるようなレトロな空間になっている。レトロな雰囲気はそれはそれでいいのだが、90年代のファミリーが入るには少々勇気がいる
場所を決めかねてうろうろしているうちに、エレベーターが目にとまった。よく見ると9Fのレストランに続いている。
「そごう」の屋上のレストランは、円形で360度見渡せるつくりになっている。湾岸道路からもよく見え、「ザウス」ができる前まではそのレストランが「ららぽーと」のランドマークであった(ような気がする)。円形のレストランは、床自体がゆっくり回転していて少しずつ見える景色が変わるのが売り物で、昭和40年代後半に全国あちこちでオープンした(のだと記憶している)。満ちゃんは富山県高岡市出身だが、子供時代にお隣の石川県に回るレストランがオープンしたという話を聞き、「一度行きたいなあ。」と子供心に思ったことがある。
「その回るレストランが、ひょっとしたら今ここにあるのかもしれない。」でもこの4Fのレトロ調をさらに俗な雰囲気にした店だったらどうしよう。よーく案内板を見ると「ホテルオークラ」の経営するレストランである。ひょっとしたらすごく高いのかもしれない。
いろいろ迷った挙句、エレベーターのボタンを押すことにした。さて、屋上レストランは、回るのか回らないのか、レトロ調かそれとも...